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2013 年度 実施状況報告書

アルツハイマー病治療薬創製を志向したヒガンバナアルカロイド生合成基盤の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25860081
研究種目

若手研究(B)

研究機関岩手医科大学

研究代表者

浅野 孝  岩手医科大学, 薬学部, 助教 (10552888)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード毛状根 / ヒガンバナアルカロイド
研究概要

ヒガンバナ科植物の球根りん片を殺菌後、植物ホルモンを添加した培地にて20℃、暗所下で培養した結果、Galanthus elwesiiとLeucojum aestivumの2種において小球の再生が確認された。さらに、得られた小球を、植物ホルモンを添加した生長培地に移植し、20℃、16時間明期、8時間暗期で培養したところ、植物体の生長が確認された。また、Narcissus bulbocodium、 Habranthus andersoniiの2種においては、球根を殺菌後、植物ホルモンを添加した生長培地で培養することにより、無菌植物体の確立に成功した。Narcissus bulbocodiumの小球からはカルスの誘導が確認された。
無菌植物体の確立に成功した4種のヒガンバナ科植物について、球根及び無菌植物体の各部位をMeOH抽出後、イオン交換と逆相の担体が混合したカラムに供することによりLCMS-IT-TOF分析を行なった。その結果、植物種及び部位ごとに含まれる成分のパターンが大きく異なっていることが明らかになった。Lycorineはいずれの植物及び部位にも含まれていた。GalanthamineはG. elwesiiと L. aestivumに含まれ、その中でも根に比較的多く含まれていることが明らかになった。CrinineタイプのアルカロイドであるHaemanthamineとMontanineは同じ精密質量を持ち、今回の分析系では同じ保持時間であるため同定には至らなかったが、N. bulbocodium、H. andersonii及びG. elwesiiの地上部に僅かながら含まれていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

毛状根の生長が予想より遅く、培養系の確立に時間を要しているため。

今後の研究の推進方策

現在誘導を進めている毛状根については、引き続き培養を継続して、培養物中の毛状根原因遺伝子(rol遺伝子)の存在の有無について確認を行う。
無菌植物体の確立に成功した4種のヒガンバナ科植物について、部位別のアルカロイド生産パターンに基づいて、次世代シークエンサーによる発現遺伝子の網羅的解析に用いるのに適した植物及び部位を厳選することにより、アルカロイド生合成遺伝子の絞り込みを行う。

次年度の研究費の使用計画

毛状根の生長が予想より遅く、初年度に予定していた次世代シークエンサーによる発現遺伝子の網羅的解析を次年度での実施に変更したため、次年度使用額が生じた。
次世代シークエンサーによる発現遺伝子の網羅的解析を平成26年度に実施する計画で準備を進めている。

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公開日: 2015-05-28  

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