危険ドラッグは大きな社会問題となっており、化学構造を包括的に規制しているものの、現在の機器分析に頼る手法では規制当局に過大な負担がかかるため、著しい市場変化に対応できる簡便なスクリーニング法の開発が急務である。DNAアプタマーは、低分子化合物を高親和性で認識でき、抗体と比べて短時間かつ安定的に産生可能である。本研究では、DNAアプタマーをスクリーニング法に応用することを目指して検討を行った。得られた合成カンナビノイドと結合するDNAアプタマーは、典型的な構造認識モチーフを持つことが明らかになった。今後は、捜査現場において利用可能な薬物検出キット開発に向け検討を進めたい。
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