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2013 年度 実施状況報告書

抗がん剤投与による消化管障害が薬物の吸収に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25860125
研究種目

若手研究(B)

研究機関慶應義塾大学

研究代表者

秋好 健志  慶應義塾大学, 薬学部, 助教 (50399143)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードアルミニウム定量法 / 消化管障害 / 難吸収性マーカー
研究概要

1. 消化管障害モデルラットの作出(1)障害度評価および輸送担体関連蛋白の定量
抗癌剤として5-FUを7日間経口投与した結果、食餌量および体重の減少を確認した。また、投与開始後5日ごろから消化管障害が疑われたため、ラットの腸管を採取し、5~20 ミクロン程度のスライス切片をHE 染色することで、杯細胞数の減少、腸管粘膜絨毛の委縮、腺窩が確認でき、おおよそ本モデルを構築することができた。なお、現在、消化管上皮に発現する各トランスポータのタンパクおよびmRNA量をそれぞれWestern blot法およびリアルタイムPCR法にて定量的に評価を行っている。
(2) 難吸収性物質(マーカー)の透過量変化の定量
本モデルラットに対し難吸収性ラクツロース及び低吸収性のマンニトールの放射標識体をそれぞれ経口投与し、それらの尿中排泄率の比(ラクツロース/マンニトール比)を評価を行うこととし、まずは、同標識体の定量法の確立を行った。具体的には、radio-HPLCを用いて標準水溶液中の両物質の定量法を確立した。現在、ラット尿中の両物質の分離定量法の確立を進めている。
2. 薬物動態学的評価(1)難吸収性薬剤:同モデルラットに対し、制酸剤などの主成分で、難吸収性のアルミニウム(金属)を投与し、その尿中濃度の定量法の確立を進めている。現在まで、蛍光試薬ルモガリオンを用いて標準水溶液中の極微量のアルミニウムの定量法を確立した。現在、尿中アルミニウム濃度について、HPLC-蛍光法を用いた分離定量法の確立を行っている。
(2)輸送担体を経由して吸収または排泄される薬剤:現在、ダビガトラン、セファレキシンの定量法に着手している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までに、難吸収性透過量マーカーの標準水溶液の定量法および難吸収性薬剤(アルミニウム)の標準水溶液の定量法を確立できている。次段階として、当該モデルラットの本サンプル(尿)中の濃度定量となる。また、26年度の実施予定であった、(1) 輸送担体を経由して吸収または排泄される薬剤の定量法についても、ダビガトランやセファレキシンなどに着手しており、これらの評価が可能になれば、本モデルラットでの当該薬剤の吸収動態の変動の評価に着手できる。

今後の研究の推進方策

計画通り実施する。
すなわち、各種併用投与する薬剤の定量法の確立および当該ラットへの投与後の吸収動態の評価を行う。
また、モデルラットの消化管障害の程度ならびにその状態を輸送担体の発現量評価等を行うことで明らかにし、前述の吸収動態の変動要因の解明を併せて進める。

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公開日: 2015-05-28  

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