本研究では、抗癌剤誘発消化管障害モデルラットに抗凝固薬ダビガトランエテキシラート (DABE)を経口投与し、消化管障害時の DABE の体内動態と薬効を評価した。ラットに5-FUを 5 日間経口投与し、消化管障害モデル動物とした。これにDABEを経口投与後、体内動態および薬効を評価した。消化管障害群ではDABのCmax及びAUCが対照群の約30%程度に低下し、抗凝固作用の指標である活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT) 比も低下していた。抗がん剤使用時には DABE の薬効変動に注意が必要である。
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