使用用途別に分類した20種類の医薬品添加剤を用いて、基質薬物の消化管粘膜透過性に対する医薬品添加剤の影響を検討し、細胞間隙経路および細胞内経路の両経路を介した薬物の膜透過に対して、複数種の医薬品添加剤が影響を及ぼしていることを明らかにした。しかしながら医薬品添加剤の消化管粘膜への影響の作用機序の解明にまではいたらなかった。一方で、その影響が医薬品添加剤の特定の濃度での認められることや、小腸上部および下部で効果が異なり、部位差が存在することが認められた。 本研究の成果は、医薬品添加剤の配合変化による製剤設計の最適化を図るうえで、有益な情報となると考えられる。
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