本研究は、脳性小児麻痺治療薬を目指したエリスロポエチン含有乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)ナノスフェア製剤の開発を目的とした。本研究では、エリスロポエチンの大量投与による副作用の発現を回避するため、エリスロポエチンの徐放性製剤化を行った。徐放性製剤化による副作用回避に加え、PLGAのガラス転移点で製剤調製を行うことにより、表面構造の改善および比表面積の低下が認められ、初期バーストの抑制、血液脳関門透過性の向上が認められたことから、本製剤は脳性小児麻痺治療薬として有用な製剤となりうる可能性が示唆された。
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