禁煙補助薬バレニクリンは、α4β2 nAChR部分作動、α7 nAChR完全作動薬であり、画期的で禁煙成功率が高い。しかし、心血管イベントのリスクを増大させると報告された。そこでバレニクリンによる心血管イベントの発症機序を明らかにするため、動脈硬化モデルマウスにバレニクリンを投与し、動脈硬化巣の形成を評価した。 その結果、バレニクリンは動脈硬化巣の形成を促進させた。またα7 nAChRの阻害薬の併用により、その動脈硬化巣形成は抑制された。以上のことから、バレニクリンはα7nAChRを介して動脈硬化巣の形成を促進し、心血管イベントの発症リスクを増大させる可能性が示唆された。
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