下垂体前葉細胞の一つである濾胞星状細胞は、突起状の細胞質を伸ばした形態をもち、S100βタンパクを発現することで同定される非ホルモン産生細胞である。そして細胞外マトリックス(ECM)の一種であるプロテオグリカンを発現することでも特徴づけられる。また濾胞星状細胞はheterogeneity性が高く、様々なサブタイプの細胞の総称であることが最近示唆されている。本研究では、プロテオグリカンの発現とECMに対する親和性を利用し、濾胞星状細胞の樹状細胞様サブタイプの単離に成功し、その機能を明らかにした。これはECMと細胞との関係性の観点から下垂体前葉組織構築に対して新たな知見を供与した。
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