オートファジーは、細胞内に扁平な膜構造が現れ、それが細胞成分を包み込みリソソームに運びこむことで分解を行う現象である。このオートファジーの障害は様々な疾患に繋がることが知られている。本研究課題はこの膜形成の機構解明を目的として行った。オートファジーに関わる重要なタンパク質の一つがAtg9であり、細胞の膜上に存在している。我々はこのAtg9の局在を解析し、直径50nm程度の小胞構造「Atg9小胞」上にあることを明らかにした。さらに同じ膜上にあるタンパク質を調べていくことで、Rab1と呼ばれる小胞輸送に関わるタンパク質がAtg9小胞上に共局在し、膜形成に関与することを明らかにした。
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