心臓前駆細胞は左右側板中胚葉より発生・分化し、正中軸で融合したものが心臓原基となる。これまでに心臓前駆細胞移動にはスフィンゴシン1リン酸(S1P)とその受容体を介した経路が重要であることが知られていたが、どのようにこの移動を制御するのか不明であった。 本研究から、hippoシグナル分子Yap1と下流で転写制御されるCtgfaがS1Pの下流で心臓前駆細胞を移動制御することを見出した。さらにこの制御機構は内胚葉細胞で機能し、内胚葉細胞の形態維持に働きかけることで、正常な前駆細胞移動に関与することが明らかとなった。
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