TMEM16FはCa2+依存的脂質スクランブラーゼとして同定された。またヒトの血液疾患であるスコット症候群の患者からはTMEM16Fに点変異が見つかっている。そこで TMEM16F欠損マウスを作製、解析をおこなった。TMEM16F欠損マウスの血小板は、ヒトスコット症候群の血小板と同様に、活性化しているにも関わらず、ホスファチジルセリン(PS)が細胞膜の外へ露出しないことがわかった。さらにIn vivoイメージングでも、TMEM16F欠損マウスの血管内で血栓形成時を起こさせた時、集合する血小板の表面にPSが露出していないことが明らかになり、さらに、血栓の形成が遅延していることが示された。
|