ロイコトリエンB4第一受容体BLT1は、好中球や好酸球に多く発現し、炎症反応に関わる分子として研究が進められて来たが、近年の研究からBLT1が、T細胞等のリンパ球にも発現し、免疫反応にも関わることが明らかになって来た。しかしながら、免疫応答の司令塔である樹状細胞におけるその役割は不明な点が多い。申請者は、BLT1発現量の異なる新規樹状細胞サブセット(BLT1hi、BLT1lo)を同定し、サイトカイン産生能やT細胞分化誘導能に大きな差がある事を見出した。この成果は、脂質メディエーターおよびその受容体による免疫応答の制御機構を解明する上で重要な知見である。
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