炎症が胃がん形成に与える影響を解析するために、マウスにヘリコバクターフェリスを感染させる実験を行った。しかしながら、惹起される炎症の度合いが個体によって大きく異なり再現性の精度に欠けたため、この実験系を用いての解析は終了させた。 次に、マウス生体内で大腸がんのスクリーニングを行った実験に関しての解析を行った。Sleeping Beautyトランスポゾン挿入変異システムをマウスの腸上皮に導入し、腸の腫瘍を得た。これら腫瘍のゲノムをシークエンスすることで1333個の大腸がん形成に関わる遺伝子を同定した。また、悪性度の高い腫瘍で高頻度に変異の入る6つの遺伝子を同定した。
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