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2013 年度 実施状況報告書

神経細胞の分化と腫瘍化の境界の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25860236
研究種目

若手研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

渡辺 亮  京都大学, iPS細胞研究所, 助教 (60506765)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード単一細胞解析 / 細胞分化
研究概要

平成25年度は、細胞分化系の及びレギュローム解析の立ち上げを行った。まず、エピソーマルベクターを用いて繊維芽細胞よりiPS細胞を樹立する系の立ち上げを行った。また、超並列シーケンサーを用いた遺伝子発現解析の系の立ち上げを行った。ターゲットとする細胞が微量であることより、0.5ng(約50細胞分)の微量RNAよりライブラリ作製を作製する技術を確立した。このライブラリに対するRNAseqの結果、従来の手法を用いた100ngのトータルRNAから増幅されたライブラリに対するRNA-seqの結果と極めて高い相関が得られることを示した。また、より精密に細胞分化を観察するために単一細胞の遺伝子発現解析の手法の立ち上げを行った。高い効率で分化誘導できる心筋細胞を用いたシングルセルRNA-seqによって、経時的に変化する遺伝子発現を捉えることに成功した。また、新規バイオインフォマティクス手法を用いて、細胞分化によってダイナミックに変動する転写ネットワークを同定した。平成26年度は、単一細胞を用いた遺伝子発現解析を神経分化に応用し、正常な神経系譜および脳腫瘍細胞における分化の異常を高密度で捉えることを試みる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画では平成25年度で脳腫瘍モデル細胞を作製し、平成26年度でそれらの細胞のレギュローム解析を行う計画であった。ただし、より効率的な研究の振興のために、平成25年度は実験系の立ち上げを並列化し、モデル細胞作製及びレギュローム実験系の立ち上げに注力した。単一細胞遺伝子発現解析の立ち上げを始め、高い技術が求められる実験系の立ち上げも順調に進行している。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、実際の神経分化系で変動する遺伝子をRNA-seqによって解析する。また、腫瘍モデルを用いて、正常な神経系譜から逸脱する原因の同定を試みる。

次年度の研究費の使用計画

研究計画の見直しにより、平成25年度は実験系の立ち上げに重点を置いた。その結果、当初平成25年度で執行する予定だった実験動物の購入費などが平成26年度に繰り越された。
平成26年度は、平成25年に行う計画だった動物実験などが控えているために、繰り越し分も使用予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Evaluation of safety of induced pluripotent stem cells by genome integrity2014

    • 著者名/発表者名
      Watanabe A, Amano N, Tokunaga Y, Poolsap U, Yamanaka S
    • 雑誌名

      Inflammation and Regeneration

      巻: 34 ページ: 87-93

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Epigenetic regulation in pluripotent stem cells: a key to breaking the epigenetic barrier.2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe A, Yamada Y, Yamanaka S.
    • 雑誌名

      Philos. Trans. R. Soc. B; Biol. Sci.

      巻: 368 ページ: 20120292

    • DOI

      10.1098/rstb.2012.0292

    • 査読あり
  • [学会発表] Single Cell Transcriptome Analysis of iPS Cells.2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Watanabe
    • 学会等名
      International Symposium on Single Molecule Analysis 2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20131121-20131122
    • 招待講演
  • [学会発表] Genome and Epeigenome Analysis of iPS Cells for Regenerative Medicine.2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Watanabe
    • 学会等名
      11th Annual Congress of Int‘l Drug Discovery Science & Technology, Therapy & EXPO
    • 発表場所
      中国
    • 年月日
      20131115-20131118
  • [学会発表] Single Cell Transcriptome Analysis of iPS Cells.2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Watanabe
    • 学会等名
      Single Cell Genomics Conference
    • 発表場所
      イスラエル
    • 年月日
      20131001-20131003
  • [学会発表] Deep Sequencing of iPS Cell for Regenerative Medicine.2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Watanabe
    • 学会等名
      Osong International Bio Symposium
    • 発表場所
      韓国
    • 年月日
      20130913-20130913
    • 招待講演
  • [学会発表] iPS細胞を用いた再生医療に向けたゲノム・エピゲノム解析2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Watanabe
    • 学会等名
      第34回日本炎症・再生医学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130702-20130703
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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