研究実績の概要 |
本研究課題において、われわれはユビキチンリガーゼ(E3)とその基質の関係を詳細に明らかにすることによって疾患の解明を目指している。これまで、E3‐基質関係を網羅的に解析するDiPIUS法(Differential Proteomics-based Identification of Ubiquitylation Substrates)を開発し(Yumimoto et al., J. Proteome Res., 2012)、E3の1つであるFbxw7の新規基質としてOASIS、BBF2H7を報告した(Yumimoto et al., J. Biol. Chem., 2013)。本年度は、別のE3であるMDM2の基質としてDDX24を報告した(Yamauchi et al., Mol. Cell. Biol., 2014)。また、Fbxw7の新たな基質としてGATA2を報告した(Nakajima et al., J. Biol. Chem., 2015)。さらに、別のE3であるFBXL12やFBXO21の新規基質を発見し、現在投稿中である。 また、E3であるFbxw7ががん転移を非細胞自律的に抑制していること、これはFbxw7によりNotchが分解されることに起因することを解明し、報告した(Yumimoto et al., J. Clin. Invest., 2013)。
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