Liver X receptor (LXR)は体内でコレステロール代謝調節センサーとして働く一方、免疫細胞において炎症抑制作用を有することが知られている。本研究では、LXRが高発現及び機能する主要臓器である肝臓に着目し、肝臓に常在する免疫細胞におけるLXRの機能を解析した。野生型に対し、LXR欠損マウスでは肝臓総免疫細胞数が増加した。高炎症誘導能を有する骨髄由来マクロファージが増加しており、リポ多糖などへの感受性が増強した。一方、ナチュラルキラーT細胞は減少し、サイトカイン産生能を消失した。以上の知見より、LXRは肝常在免疫細胞の分布及び機能において重要な役割を担う可能性が示唆された。
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