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2015 年度 実施状況報告書

大規模ゲノム解析による染色体構造異常解析

研究課題

研究課題/領域番号 25860258
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

右田 王介  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20425721)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードゲノム / マイクロアレイ / 次世代シーケンサー
研究実績の概要

前年度に引き続き、あたらしいゲノム解析技術を応用した日本人集団からのサンプルの構造変異解析をすすめている。解析したCNV のデータをもちいて疾患に関連した構造変異の理解を深めるため、ケノム構造変異が想定される患者サンプルの解析も行っている。これらの病的なCNVの成因モデルや相互の関連を検討を開始している。データを収集し、染色体異常による疾患発生機序の理解に役立つことが期待される。
また、技術発展によりコピー数変化の断端解析のために全ゲノム解析のデータを利用することが可能となった。これまでに解析したサンプルの一部について全ゲノム解析のデータを収集し、現在解析を継続中である。本研究で構築した日本人の構造変異データは、サンプル対象が基礎疾患だけでなく生殖や発生異常のない妊娠を経験したものに絞り込まれているため、これまでに公表されているヒトのBenignなコピー数変化とはべつに、流産や不妊や不育につながるリスク推定にも応用可能な重要な情報を提供できる。不育や流産でのCNV解析を実施しているグループと共同で、本研究で公開したデータを応用した解析を行っている。
以上のように、日本人における構造変異の頻度情報を応用した基礎的研究と遺伝臨床の双方に多面的な貢献があったと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

染色体構造の解析に技術革新の成果がすすんでおり当初の予定と別に全ゲノム解析を用いたデータ解析を取り入れることにした。昨年報告したように、解析手法の変更によりその準備に時間がかかってしまった。現在は、当初予定していたようにアレイによった検出したCNVを再検討や詳細の解析をすすめているが、次世代シーケンサー解析データの検討は当初の予定とことなった手法であり時間がかかってしまっている。しかしながら、解析そのものはおおよそ終了しており、本年度にこれまでのデータをまとめ発表する予定である。

今後の研究の推進方策

これまでに、本研究の特色である『正常』女性のサンプル収集やデータの収集はほぼ終了している。大量配列データのバイオインフォマティックス解析やその結果の妥当性の解析などには手法も確認できている。本年度には、これまでのデータの解析とそれらの結果の別の手法による確認作業をすすめデータをまとめていく。これらの解析が染色体異常による疾病の理解につながることを期待している。

次年度使用額が生じた理由

本研究の遂行に必要なサンプルの収集、解析データの収集はおおむね順調にすすめられた。しかし、解析手法による結果のばらつきがあり、次世代シーケンサーによる全ゲノム解析による、より詳細な染色体構造解析を追加実施することとした。

次年度使用額の使用計画

次世代シーケンサーによる全ゲノム解析を行う。
サンプルの調整および配列データの収集。収集されたデータのアノテーション・マッピングを行い解析を実施する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Human genetic variation database, a reference database of genetic variations in the Japanese population.2016

    • 著者名/発表者名
      Higasa K, Miyake N, Yoshimura J, Okamura K, Niihori T, Saitsu H, Doi K, Shimizu M, Nakabayashi K, Aoki Y, Tsurusaki Y, Morishita S, Kawaguchi T, Migita O, (中略), Matsumoto N, Matsuda F.
    • 雑誌名

      J Hum Genet.

      巻: advance online publication ページ: Epub

    • DOI

      10.1038/jhg.2016.12

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Novel Nonsense Mutation in the NLRP7 Gene Associated with Recurrent Hydatidiform Mole.2015

    • 著者名/発表者名
      Ito Y, Maehara K, Kaneki E, Matsuoka K, Sugahara N, Miyata T, Kamura H, Yamaguchi Y, Kono A, Nakabayashi K, Migita O, Higashimoto K, Soejima H, Okamoto A, Nakamura H, Kimura T, Wake N, Taniguchi T, Hata K.
    • 雑誌名

      Gynecol Obstet Invest

      巻: Epub ahead of print ページ: Epub

    • DOI

      10.1159/000441780

    • 査読あり
  • [学会発表] Whole exome sequencing of twins for Biliary Atresia2016

    • 著者名/発表者名
      O. Migita, A. Matsui, H. Yamamoto, K. Hata
    • 学会等名
      the 13th International Congress of Human Genetics
    • 発表場所
      Kyoto International Conference Center (京都府京都市)
    • 年月日
      2016-04-03 – 2016-04-07
    • 国際学会
  • [学会発表] Trisomy 14 mosaicism: the case with congenital heart disease2015

    • 著者名/発表者名
      右田王介、漆山大知、水野将徳、小林久志、攪上詩織、升森智香子、伊東祐順、曽根田瞬、水主川純、麻生健太郎、北東功、秦健一郎、黒木良和、山本仁
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会 第60回
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京都新宿区)
    • 年月日
      2015-10-14 – 2015-10-17
  • [学会発表] Exome sequencing to detect rare variants associated with biliary atresia2015

    • 著者名/発表者名
      O.Migita, A. Matsui, H. Yamamoto, Y. Matsubara, K. Hata
    • 学会等名
      American society of human genetics
    • 発表場所
      Baltimore Convention Center (米国メリーランド州)
    • 年月日
      2015-10-06 – 2015-10-10
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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