ヒト進行胃癌の手術検体から、同一腫瘍内においてHER2発現が陽性および陰性の領域を含む症例を選び出し、そのそれぞれの領域を含む切片からRNAを抽出しマイクロアレイによる遺伝子発現の網羅的解析を行った。その結果、apoptosis関連遺伝子を含む少数の遺伝子に関しては、その両領域間で4倍以上の発現の差が観察された。その値の検証のためにreal-time RT-PCR法を行ったが、RNAの分解のため、再現性のある結果を得ることが困難であった。より再現性の高い結果を得るためにgenomic DNAを用いたSNP arrayを行い、上述の両領域間で互いに増幅の程度が異なるいくつかの遺伝子の候補を得た。
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