• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

lymphoplasmacytic lymphomaでの腫瘍幹細胞動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 25860268
研究機関大阪大学

研究代表者

和田 直樹  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80521731)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード腫瘍幹細胞 / 悪性リンパ腫
研究実績の概要

lymphoplasmacytic lymphoma(LPL)の細胞株であるMWCL-1を用いて(1)フローサイトメトリーによるB細胞性(CD20),形質細胞性(CD138)表面マーカー解析、(2)ソーティング・培養、(3)活性酸素除去能・FoxO3a発現状態、(4)in vitroコロニー形成能、(5)アポトーシス細胞・老化細胞の割合について調べた。(1)でMWCL-1はCD20(+)及びCD138(+)を伴うが、少数、CD20(-)CD138(-)が存在することが分かった。(2)ではCD20(-)CD138(-), CD20(+)CD138(-), CD20(+)CD138(+)をソーティングして培養したところ、CD20(-)CD138(-)からCD20(+)CD138(-)及びCD20(+)CD138(+)が産生されoriginal MWCL-1とほぼ同様の細胞集団になったが、CD20(+)CD138(-), CD20(+)CD138(+)からはCD20(-)CD138(-)が産生されなかった。(3),(4),(5)ではCD20(-)CD138(-)が活性酸素除去能・in vitroコロニー形成能ともに最も高く、アポトーシスにも最も抵抗性であった。なお、核に局在して発現するFoxO3aは大部分CD20(-)CD138(-)で認められ、アポトーシス細胞・老化細胞の割合はCD20(+)CD138(+)が最も高かった。また、LPLの臨床検体でもアポトーシス細胞について調べたところ、アポトーシス細胞は大部分CD20(+)CD138(+)であり、細胞株の結果と同様であった。以上よりCD20(-)CD138(-)はLPLにおける腫瘍幹細胞の候補と考えられる。現在、CD20(-)CD138(-)に特異的なマーカーの候補として、遺伝子発現マイクロアレイ解析やウエスタンブロット法の結果、ある液性因子のレセプターに着目し検討を進めている。他、CD20(+)CD138(-), CD20(+)CD138(+)からCD20(-)CD138(-)が可塑的に産生される特殊な条件についても検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Clinicopathological analysis and study on the population with stem cell feature in malignant lymphoma2015

    • 著者名/発表者名
      Wada N
    • 学会等名
      第104回日本病理学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-05-01 – 2015-05-01
  • [学会発表] リンパ形質細胞性リンパ腫におけるCD20陰性CD138陰性細胞群2015

    • 著者名/発表者名
      和田直樹、戦茂生、堀由美子、本間圭一郎、野島聡、田原紳一郎、池田純一郎、森井英一
    • 学会等名
      第104回日本病理学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-04-30 – 2015-04-30
  • [学会発表] 悪性リンパ腫における未分化状態を維持する因子の検討2015

    • 著者名/発表者名
      池田純一郎、和田直樹、野島聡、田原紳一郎、森井英一
    • 学会等名
      第104回日本病理学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-04-30 – 2015-04-30
  • [備考] 大阪大学大学院医学系研究科病態病理学教室・大阪大学医学部附属病院病理部ホームページ

    • URL

      http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/molpath/works.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi