本研究助成により、カーボンナノチューブ(CNT)誘発腹膜中皮腫においても肉腫型にTwist-1 が発現することを明らかにした。アスベスト誘発、CNT誘発腹膜中皮腫におけるTwist-1の発現はラットの生存日数に有意な影響を与えなかったが、Twist-1/MDM2, Ki67 の発現が相関する傾向が見られ、Twist-1 は生体内でも中皮腫細胞を増殖する作用が有ることが示唆された。Twist-1 の発現を誘導し得ると文献報告されている転写因子の発現を検討したところ、CNT誘発中皮腫において、Twist-1とHIF1alpha の発現に相関が見られた。
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