これまでにDMBA-TPAによる多段階皮膚発がんモデルを用い、皮膚腫瘍抵抗性遺伝子座(Stmm)を複数のマウス染色体上にマップしている。本研究では第7および4番染色体上Stmm1および3を対象に各サブコンジェニック系統を作製し、それらの原因遺伝子を同定する目的で遺伝学的解析を実施した。その結果、それぞれの遺伝子座を遺伝学的に2-5 cM程度に狭めることに成功した。さらにStmm1bの候補遺伝子であるPthに着目し、BACクローンを用いた遺伝子改変マウスを作製した。それらを用いて発がん実験を実施した結果、有意に良性腫瘍を抑制したことから、PthはStmm1bの原因遺伝子である可能性が示唆された。
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