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2013 年度 実績報告書

電子顕微鏡法により明らかにする病原細菌IVB型分泌系の外膜複合体構造

研究課題

研究課題/領域番号 25860317
研究機関大阪大学

研究代表者

小池 雅文  大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員(常勤) (50639979)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
キーワード細菌分泌系 / IVB型分泌 / レジオネラ / 電子顕微鏡法
研究概要

IVB 型分泌系外膜複合体構造を解析するため、電子顕微鏡を用いた研究を展開した。
レジオネラを各IVB型分泌系外膜タンパク質特異的な抗体、あるいは、M45エピトープタグを融合したIVB型分泌系タンパク質を発現するレジオネラを抗M45抗体を用いて染色し、IVB型分泌系タンパク質のうちDotD、DotF、DotGタンパク質が細菌菌体の両極に強く局在している様子が観察された。
レジオネラの培養条件および分泌複合体の単離条件を検討した。37℃で12時間培養したレジオネラ培養液から、III型分泌装置やべん毛基部体の単離方法を改良することで安定なドーナッツ状構造体を、電子顕微鏡負染色法で確認した。ウエスタンブロッティングにより単離された画分からIVB型分泌系タンパク質DotC、DotD、DotH、DotG、DotFが検出された。さらに、免疫電子顕微鏡法からドーナッツ状構造体がDotD、DotFを含む構造体であることが明らかとなった。
上記の方法で、レジオネラのDot変異体のドーナッツ状構造体の構造比較を行ったところ、DotG欠損変異体において野生型と比較して内径の大きなリング状構造体が観察された。また、DotF欠損変異体においては、野生型様の構造体と、内径の大きなリング状構造体が混在していることが観察された。DotCおよびDotD、DotH欠損変異体においてはリング状構造体は全く観察されなかった。
以上の結果から、レジオネラのIVB型分泌系は菌体極でDotC、DotD、DotH、DotG、DotFから構成されるドーナッツ状構造体を形成していることが初めて明らかとなった。また、DotGはリングの内径を形成し、DotFはリング構造の安定化を担っている可能性が示唆された。

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公開日: 2015-05-28  

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