細菌感染によって活性化したマクロファージはしばしば細胞死を起こす。マクロファージの細胞死は病原体と宿主の両方によって複雑に制御されており、細胞死が宿主にとって有益となるか害となるかは、感染した病原体の種類や状況によって異なる。未だ不明な点の多いマクロファージの細胞死制御機構を詳細に理解することは、感染症や敗血症の新規治療法開発に役立つ。本研究では独自の切り口でその解明に取り組み、アダプタータンパク質TAB2が、グラム陰性細菌の細胞壁成分LPSを認識したマクロファージの過剰な活性化を抑えるために必須の役割を果たすことを明らかにした。
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