研究課題
若手研究(B)
本研究では、細胞内でエンドソーム膜を獲得したE型肝炎ウイルス (HEV) の放出機構について、エクソソーム分泌経路の役割を中心に解析した。Small interfering RNAまたは薬剤を用いてエクソソームの形成ならびに放出を阻害した結果、ウイルスの放出が抑制された。電子顕微鏡による解析の結果、感染細胞のmultivesicular body (MVB) 内腔に、膜に覆われた直径約50 nmのHEV粒子が観察された。以上の結果から、HEVはMVB内腔へと出芽し、成熟ウイルス粒子がエクソソーム分泌経路を利用して細胞外に放出されることが明らかとなった。
ウイルス学