白血球の血液型(HLA)がHIV感染症の臨床経過に影響を及ぼす事が知られており今回、タイ人HIV感染者を対象にした研究より①HLA-B*57を介した免疫は人種・ウィルス株を越えウィルス抑制に有効 ②HLA-B*35:05陽性者も感染後のウィルス量が低かったが、これは特に東南アジア人に多いHLA型であった ③アフリカ・欧米から報告されたHLA-B*58:01の有効性は認められなかった ④免疫担当細胞の一つであるNK細胞の持つ受容体のうち、HLAとウィルス抗原を認識する受容体KIRのうちKIR2DL3陽性者は臨床経過が悪く、この受容体を介した免疫はHIV抑制に貢献しない これらを明らかにした。
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