研究実績の概要 |
これまで、研究協力者(大阪医科大学、研究機構、吉田龍太郎)らは、移植部に浸潤するAllograft- induced Macrophage (AIM)と命名されたマクロファージ系細胞(DbKb)が、細胞傷害性T細胞(CTL)に先行して移植片に浸潤し、移植片(DdKd)上のH-2DdとH-2Kd分子をMacrophage MHC receptor 1 (MMR1)とMMR2と命名された受容体によって、それぞれ非自己と識別し拒絶することを見いだした (Microbiol Immunol. 41:149,1996; Microbiol Immunol. 50:105, 2006; Gene 384:1, 2006) 。そして、申請者は以前に行った吉田らとの共同研究により、H-2Dd, H-2KdやH-2DdKd分子を発現するトランスジェニックマウスやtransfectantsを樹立した。それらを野生型マウスに移植し、移植片拒絶の強さ(rejection rate)が、主要組織適合性抗原(MHC)クラスI分子の発現量(gene expression rate)には相関せず、異なるMHCクラスI抗原の数(transgene number)に依存することを明らかにした(Microbiol Immunol. 55:446, 2011)。さらに、Mouse AIM (Allograft induced Macrophage)上に発現するMMR1 (Macrophage MHC receptor1)のHuman homologueはHLA-B44、MMR2はHLA-B62をリガンドとすることが見いだされた(Gene 501:127, 2012; Gene 454:31, 2010)。
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