制御性T細胞として知られるFoxp3+T細胞が、腸内細菌叢の中でも、特にClostridium属の腸内細菌の多様性を維持する上で非常に重要な役割を果たしていることを明らかにした。Foxp3+T細胞の制御により適切な選択を受けた腸管IgAは、バランスのとれた腸内細菌叢の形成に影響し、逆に、このようにして形成された多様かつバランスのとれた腸内細菌叢は、腸管におけるFoxp3+T細胞や腸管IgAの産生を効率的に誘導することがわかった。よって、Foxp3+T細胞、腸管IgAおよび腸内細菌叢の間には相互制御ループが形成されており、それにより宿主と腸内細菌叢の共生関係が維持されていることが示唆された。
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