研究課題
若手研究(B)
本研究では、世界に先駆けて生殖補助医療の法制度化に取り組み、ドナーの匿名性を廃止したオーストラリア・ビクトリア州に着目した。ビクトリア州では2012年に、ドナーの配偶子によって生まれた子の出自を知る権利を遡及的に認める法改正委員会の勧告が議会に出された。勧告と勧告に対するビクトリア州政府の対応を中心に、子、家族、ドナーの意見を含めた社会的反応を分析することによって、法制度化以前にドナーの匿名性のもとに生まれた子の出自を知る権利の遡及的保障に係る問題を明らかにした。
応用社会科学