研究計画・方法に示した基準に該当する症例を継続して蓄積している。同時に、TNF阻害薬を使用した症例における解析を実行に移している。研究の目的として、「健常人と同様の生産性を持ち、関節リウマチ治療での効率の良い迅速な1年での寛解到達・維持」としており、ロスの少ない速やかな寛解の到達到達・維持が、休職から復職あるいは就業制限の緩和・解除を短期間で可能にし、労働力の 確保(最低限の損失)しいては生産性の向上に繋がると考える。解析に関しては、まず10年間の使用実績期間をインパクトのある期間に層別解析(3群)を行ない、TNF阻害薬導入時の患者背景(年齢・性・罹病期間・疾患活動性・血液検査など)などの解析を行っている。次に、TNF阻害薬併用のMTXについても解析を行っており、MTXの最適の使用方法についても検討を行っている。また、TNF阻害薬の寛解後休薬についても着目しており、寛解後にTNF阻害薬を休薬する期間を可能とする意義は、TNF阻害薬は高価であり医療経済的負担の軽減もあるが、高額医療を払い続ける患者の精神的負担からの解放を意味し、労働意欲を高めると考える。寛解後休薬症例の解析を行っており、TNF阻害薬導入時・休薬時・休薬後1年時・休薬後2年時における因子(患者背景・血液検査値・疾患活動性・年間関節破壊進行度(modified total sharp score法による骨びらんスコア・関節裂隙狭小化スコア・総スコア)など)について解析を行っている。
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