アルコールを慢性処置したマウスは依存形成が確認された。アルコール慢性処置後の脳内におけるCdk5の有意な発現上昇が認められた。また、HDAC5の核外移行についてもアルコール慢性処置によって有意に増加した。また、Cdk5阻害薬の投与によって、アルコール慢性処置による離脱症状の発現は有意に抑制された。一方、離脱3日後における脳内のPP2Aの発現量は有意な増加が認められた。そこで、アルコール離脱1日後から10日間の休薬中にPP2A阻害薬を脳室内投与すると再燃形成が抑制された。本研究の結果、Cdk5やPP2AによるHDAC5のリン酸化調節がアルコールの依存および再燃に関わっている可能性が示唆された
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