研究課題
胎児成長不全の原因として細胞膜アダプタータンパクezrinを起点とした遺伝子ネットワーク解析を行った。Ezrinと相互作用する遺伝子群の推定を実験および最新の文献により行い、ezrinと関連する可能性のある遺伝子ネットワークを構築した。一方で、ezrinノックアウトマウスで観察される胎児hypotaurine欠乏症状の原因遺伝子の可能性があると仮説を立てているSlc6a13の胎児成長遺伝子ネットワーク上の位置づけは未だ明らかではない。これは、現状の遺伝子ネットワーク解析の基礎情報はタンパク質同士の相互作用、リン酸化、転写因子の関係にあるかを情報源としているため、hypotaurineなどの抗酸化剤の効果を介して遺伝子ネットワークを形成する場合には、ネットワークとしての構築が困難であることがわかった。ただ、実験的にはezrinとSlc6a13の直接的相互作用の結果も得られており、ezrinが制御するSlc6a13機能がhypotaurine欠乏に繋がるとの仮説を支持する結果も得られた。全体として、理想的な遺伝子ネットワークの完成には至らないものの、ezrinを起点とする胎児成長不全モデルの構築が進んだ。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)
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