NAAG分解酵素阻害薬を用いて、NAAGの作用を検討した。NAAG分解酵素阻害薬である2PMPA・ZJ43などを全身投与・髄腔内投与・脳室内投与・末梢投与することにより、鎮痛効果が得られることが報告されてきた。今回は特に青斑核に注目し、青斑核に2PMPAを選択的に投与することによる鎮痛効果を検討した。2PMPAは、青斑核を介して脊髄でのノルアドレナリンの放出を増加させることにより鎮痛効果を示すこと、この2PMPAの作用がmGluR3を介することを確認した。NAAG分解酵素阻害薬は、多くの部位で作用することが確認でき、臨床応用を検討すべき薬物であることを確認した。
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