出生前向きコホートを用いて代謝関連遺伝子多型(SNPs)の違いによる母体血中水酸化PCB(OH-PCB)濃度を検討したところ、SNPsによる有意な濃度差はみられなかった。妊娠期のOH-PCB曝露が母児甲状腺ホルモン値(TSH、FT4)に及ぼす影響を検討するため重回帰分析を行ったところ、母では妊娠中の母体血中4-OH-CB187濃度が高いとFT4が高く、児においてはΣOH-PCB、4-OH-CB187濃度が高いとFT4が高かった。児の男女別解析では男児でΣOH-PCB、4-OH-CB187濃度が高いとFT4が高かったが、女児では有意差が認められなかった。
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