研究概要 |
申請者の目的は、骨粗鬆症研究分野で我が国最大の男性コホートとしてベースライン調査を完了したFORMEN Studyの5年次追跡調査を実現し、骨質指標の終末糖化産物であるペントシジン、終末糖化産物の内因性分泌受容体、ホモシステイン、低カルボキシル化オステオカルシンと男性骨折について検討することである。さらに、糖尿病や慢性腎疾患による続発性骨折は骨量よりも骨質に寄与が大きいとされる海外の所見が日本人男性でも認められるかを検討する。 本研究であるFORMEN Studyは藤原京スタディの部分研究である。「元気高齢者の元気の秘訣を探るコホート研究-藤原京スタディ-」は奈良県下の奈良市、橿原市、大和郡山市、香芝市に在住の65歳以上の独歩(杖歩行)可能な男女4,457人を対象とする大規模コホート研究である。平成24-25年度に、FORMEN Studyのベースライン研究を終了した65 歳以上の男性2012人の内、この5 年間での死亡、転居、長期入院、施設入所を除く約1,900 人を対象とした5年次追跡調査を実施した。平成24年度には1,516人の追跡調査が完了していた。平成25年度は未だ追跡調査を行っていない477人を対象とした。これらの者について、生活習慣調査、基本的属性、骨密度、血液生化学検査を実施した。 調査への参加者は122名であった。追跡期間中の死亡は171名であった。5年次追跡調査が完遂できた者は平成24年度調査と合わせて1,638名であり、追跡率は89%であった。
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