正常胸腺や異所性胸腺、親子、虐待を受け死亡した小児についてその形態、免疫組織学的染色を施行した。異所性胸腺にもハッサル小体が存在し、その形態は正常胸腺と形態は似かよっていた。胸腺の形態は4種類に分類でき、親子の胸腺を検索したところハッサル小体の形態には遺伝性があり、虐待その他ストレス環境下では胸腺髄質でハッサル小体が増加することが判明した。免疫組織学的染色ではハッサル小体はリンパ組織増生あるいは血管新生に影響を及ぼしている可能性を示唆した。ハッサル小体はT細胞活性抑制に保護的に働くと考えられ、胸腺はストレス反応に重要な臓器であることがわかった。またそれは異所性であっても同様と考えられる。
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