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2013 年度 実施状況報告書

摂食障害の食欲および食行動調節におけるアディポネクチンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 25860502
研究種目

若手研究(B)

研究機関鹿児島大学

研究代表者

網谷 東方  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70535674)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード心身内科学 / 摂食障害
研究概要

摂食障害(神経性食欲不振症及び神経性過食症)は欧米のみならず、本邦においても思春期女性を中心に増加傾向が認められ、2011年3 月の厚生労働省研究班の発表では、女子中学生の約100人に2人が摂食障害であるとの調査結果であり、決して稀な疾患ではない。しかしながら、摂食障害は多元(生理・心理・社会)的な発症因子を持ち、その病態生理においては明確な知見が得られていないため、現在、薬物治療、認知行動療法や家族療法などの種々の治療が行われているにもかかわらず、治療に難渋することが多い。
脂肪細胞から分泌される生理活性物質は、総称してアディポサイトカインといわれる。アディポサイトカインのひとつであるアディポネクチンは、肥満者においてはその血中濃度が低く、アディポネクチンの低下は2 型糖尿病や心血管疾患の発症と関連が深いといわれている。最近、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンはヒトの情動と関連していること、また3 種類の多量体構造で存在し、これらが体重増減に関わることが判明した。本研究は摂食障害患者の食欲や食行動調節におけるアディポネクチン3分画の機能について様々な角度から検討し、摂食障害の病態解明および治療につなげることが目的である。
具体的には、摂食障害患者の治療前後において、①体重、摂食量の変化量、②心理テストのスコア変化量、③前頭葉脳血流および脳波変化、④生化学的データ、アディポネクチン3 分画および各種食欲調節ペプチドの変化との関連を評価することにより、摂食障害における食欲や食行動調節とアディポネクチン3 分画との関連について明らかにしたいと考えている。
昨年度は、本研究における新規の摂食障害患者は3症例であり、本年度は患者リクルートにおいて、さらなる工夫が必要であると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究対象とする摂食障害患者の昨年度の目標数は、30人であったが、例年に比べ、新規の患者が少なく、エントリーが3名に留まったため。

今後の研究の推進方策

今後、鹿児島大学病院のみでなく、共同研究を行う関連医療機関を含め、研究に参加してもらう患者選定の見直し、患者リクルートのさらなる工夫が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Association between adiponectin isoforms and anorexia nervosa.

    • 著者名/発表者名
      Amitani H, Asakawa A, Amitani M, Cheng KC, Morinaga M, Yoneda K, Inui A.
    • 学会等名
      7th Cachexia Conference.
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
  • [学会発表] 神経性食欲不振症から見る摂食調節のメカニズム

    • 著者名/発表者名
      網谷東方,浅川明弘,網谷真理恵,乾明夫
    • 学会等名
      第91回日本生理学会
    • 発表場所
      鹿児島市

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公開日: 2015-05-28  

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