肝癌のメチル化プロファイルより、癌特異的な異常高メチル化と低メチル化、およびこれによって形成される4つのサブグループが明らかとなったが、肝癌における異常低メチル化の意義はわかっていない。そこで、我々はTET1高発現肝癌において、シトシンメチル化およびヒドロキシメチル化の網羅的プロファイリングを行った。その結果、ゲノムワイドにヒドロキシメチル化が癌特異的に分布することが明らかとなった。TET1の阻害によって肝癌細胞の増殖が抑制された。このメチル化シトシンの酸化酵素であるTET1はがん関連遺伝子のエピゲノム異常を介して細胞増殖を促進している可能性が考えられた。
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