内視鏡検体より得たヒト大腸上皮細胞を長期に培養しうる技術を確立した。さらに、培養因子であるリコンビナント蛋白のGMP規格化を進め、全ての培養因子を再生医療での使用を想定したGMP規格への置換に成功した。また、幹細胞増殖に寄与する低分子化合物を添加することで、一定期間の培養が可能となる条件を見いだした。加えて、既存の大腸上皮培養幹細胞移植モデルを発展させ、新規移植モデルを作成し報告した。これらの成果は、動物由来因子を使用しないヒト大腸培養幹細胞による消化管上皮再生医療の実現の基盤技術となるのみならず、今後さらに再生医療実現に向け活発化する多分野における基盤的知見となる研究成果と考える。
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