研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は糖尿病を背景に脂肪肝を発症し、炎症や肝線維化を経て肝硬変に至るとともに肝癌の発症母地となる。我々は糖尿病を背景に高脂肪食投与により脂肪肝からNASH、肝硬変を経て肝癌を発症する新しい動物モデル(STAMマウス)を作成し、腸管粘膜バリアー機能低下がNASH増悪因子となるか解析した。STAMマウスの腸上皮および肝臓における細胞間接着分子の発現は、脂肪肝の状態でZo-1が有意に低下したが、NASHになるとclaudin1, occuludin, connexin43の発現が増加傾向を示し、NASHの進展に腸管連関が示唆された。
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