ヘリコバクター・ピロリ感染による消化性潰瘍や胃癌発症の高危険群を同定することは非常に重要である。発症の原因として、ピロリ菌の病原因子のなかではcagA遺伝子が最も研究されている。本研究では、ピロリ菌のDNA サンプルを用いてPCR を行い、cagA 遺伝子の有無について調べた。cagA 遺伝子のシーケンス解析を行ったところ、cagAの遺伝子型がAB、ABC、ABCC、ABCCC、ABD、ABABCCなど種々の遺伝子多型を持つピロリ菌株を得ることができた。これらの野生株、cagA欠損株を胃がん細胞株と共培養し、発現する遺伝子に関して、マイクロアレイを用いた解析を行い、結果を解析中である。
|