研究課題/領域番号 |
25860546
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
大沼 啓之 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60582997)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 食道癌 / 化学放射線療法 / 効果予測因子 / miRNA |
研究概要 |
進行食道癌に対する化学放射線療法(CRT)は耐術不能例,根治切除不能例に対する重要な治療オプションであるが,必ずしも高率に完全緩解が得られる訳ではないこと,毒性の強いプラチナ製剤を使用することなどから,治療前にその効果を予測することは重要である.本研究はより簡便かつ精度の高いCRTの効果予測因子の確立を目指し,CRTを施行する食道癌症例を対象として,治療前の生検検体の癌組織の遺伝子発現解析をマイクロアレイで行い,CRTへの感受性に関連する遺伝子,miRNAを抽出する試みである.本研究ではCRT応答性に関わるバイオマーカーを選択する目的で,抽出されたマーカーの中から少数の候補を絞り込み,実地臨床でも活用可能な感受性予測システムを構築することを目的とした. 当該年度では食道癌病期II-IVa(UICC-TNM)のCRT対象患者の治療前腫瘍組織からtotal RNA を抽出し,1700種類の遺伝子を搭載したmiRNA検出用オリゴDNAプローブを用いて発現プロファイリングを行った. アレイから有効データの抽出を行い,標準化を行った後,Wilcoxon順位和検定を用いて治療奏効群と非奏効群の2群間の遺伝子発現量の差に対する統計的検定を行った.その後,FCが2群間で10倍となり,かつWilcoxon順位和検定でp<0.001となるプローブセットのみを抽出した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度50例集積予定であったが,保存検体不良や患者の検体利用拒否などの要因によりやや症例集積が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
26年度は予定通りの症例集積を見込んでおり,研究計画に変更はない.
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