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2013 年度 実施状況報告書

早期大腸腫瘍内のゲノム不均一性からアプローチする大腸がん起源の系統解析

研究課題

研究課題/領域番号 25860547
研究種目

若手研究(B)

研究機関札幌医科大学

研究代表者

山本 英一郎  札幌医科大学, 医学部, 助教 (60567915)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード大腸癌 / 遺伝子変異 / メチル化
研究概要

本研究では早期大腸腫瘍内におけるゲノム・エピゲノム背景の多様性および共通性に 着目することで、大腸発癌の起源となる遺伝子異常を同定し、それを標的とした治療法につなが る知見を得ることを目的としている。
同一腫瘍内、同一個体内で形態および分子レベルの多様性を示す腫瘍検体を用いてSureSelectHuman All Exon V4 、V5 キットを用いた全エクソンシークエンス、Ion PGMのCancer Panel、Infinium BeadArray を用いたメチル化解析を行った。上記解析結果から同一個体内に存在する複数の大腸癌において異なる遺伝子異常を示しており、また同一腫瘍内においても、腫瘍内部位特異的な遺伝子異常が多数存在する一方で共通に認める遺伝子異常や癌部特異的に認める遺伝子変異が存在した。
次に腫瘍内の癌部でのみ認める遺伝子変異、同一個体内の腺腫では認めず大腸癌でのみ認める遺伝子変異を抽出、さらにTCGA、ENCODEなどの公開データーベースを用いた絞り込みを行い、約50遺伝子を抽出した。プライマーを設計し、ダイレクトシークエンスにて検証した。ダイレクトシークエンスにて確認された遺伝子変異を多数の大腸癌検体でさらに検証を行った。
今後、臨床病理学的因子との相関、またIonPGMを用い、抽出した遺伝子全領域の変異を確認することで発癌をドライブする遺伝子変異の同定、機能解析を行うことを検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度は大規模シークエンスを行い、新規遺伝子異常を抽出するまでを予定していた。予定どうり目的の遺伝子異常を同定することができた。

今後の研究の推進方策

今後は抽出した遺伝子異常の機能解析を進める。
またエピゲノムの多様性に着目した解析、エピゲノム異常の同定を進める。

次年度の研究費の使用計画

当初の計画どうり研究はできている。エクソンシークエンスは当初より少ない検体数で目的の遺伝子がいまのところ抽出できているため。
今後の研究の進展により、さらに大規模シークエンスの追加が必要な可能性がある。また追加の大規模シークエンスが必要ない場合は検証に用いるIonPGM、機能解析に投入することでより確かな研究成果が得られる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Colorectal carcinomas with CpG island methylator phenotype 1 frequently contain mutations in chromatin regulators.2014

    • 著者名/発表者名
      Tahara T, Yamamoto E, Madireddi P, Suzuki H, Maruyama R, Chung W, Garriga J, Jelinek J, Yamano HO, Sugai T, Kondo Y, Toyota M, Issa JP, Estécio MR.
    • 雑誌名

      Gastroenterology.

      巻: 146 ページ: 530-38

    • DOI

      10.1053/j.gastro.2013.10.060.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fusobacterium in colonic flora and molecular features of colorectal carcinoma.2014

    • 著者名/発表者名
      Tahara T, Yamamoto E, Suzuki H, Maruyama R, Chung W, Garriga J, Jelinek J, Yamano HO, Sugai T, An B, Shureiqi I, Toyota M, Kondo Y, Estécio MR, Issa JP.
    • 雑誌名

      Cancer Res

      巻: 74 ページ: 1311-8

    • DOI

      10.1158/0008-5472.CAN-13-1865.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Aberrant methylation of microRNA-34b/c is a predictive marker of metachronous gastric cancer risk.2013

    • 著者名/発表者名
      Suzuki R1, Yamamoto E, Nojima M, Maruyama R, Yamano HO, Yoshikawa K, Kimura T, Harada T, Ashida M, Niinuma T, Sato A, Nosho K, Yamamoto H, Kai M, Sugai T, Imai K, Suzuki H, Shinomura Y.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol.

      巻: Epub ahead of print ページ: 9999

    • 査読あり
  • [学会発表] Intratumoral variation in surface microstructures reflects genetic heterogeneity revealed by exome sequencing of colorectal tumor.

    • 著者名/発表者名
      Eiichiro Yamamoto
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      横浜
  • [学会発表] INTRATUMORAL VARIATIONS IN PIT PATTERNS REFLECT GENETIC HETEROGENEITY REVEALED BY HIGH- THROUGHPUT SEQUENCING OF COLORECTAL TUMOR

    • 著者名/発表者名
      Eiichiro Yamamoto
    • 学会等名
      UEGW
    • 発表場所
      ベルリン

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公開日: 2015-05-28  

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