研究課題/領域番号 |
25860552
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
吉田 道弘 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (20636328)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | バイオマーカー探索 / 国際情報交換 / アメリカ |
研究概要 |
1.proAR核移行と抗癌剤耐性に関与する遺伝子・タンパク質の解析 関与するタンパク質として2つの候補(protein 'PL2', protein 'PN2';仮称)が挙げられたため、以後これらのシグナルに注目して研究をすすめることとなった。それにあたり、アメリカでこの研究を中心的に行っている研究者と随時情報交換を行っている。 2.1で抽出された標的タンパク質のin vitroでの検証 PL2、PN2タンパクをそれぞれレンチウイルスを用いてノックダウンした安定細胞株(shPL2, shPN2)を樹立し、細胞増殖能の評価を行ったところ、ノックダウン細胞株ではshPL2、shPN2いずれにおいてもコントロール(sh control)と比較し有意に細胞増殖能の低下が確認された。さらにin vivo実験として、これらの安定細胞株を用いヌードマウス皮下移植モデルを作成し、腫瘍増殖能の評価を行った。3つの細胞株すべてにおいて100%の腫瘍生着が確認されたが、shPL2、shPN2いずれのノックダウン腫瘍とも、コントロールと比較し有意に腫瘍増殖能の低下(大きさ、質量)を確認できた。現在さらにこの腫瘍組織からRNAを抽出し、さらなるターゲット因子を探索すべく網羅的解析を行っている。このin vivo実験は実験計画では26年度のものであるが、細胞株の樹立が予想よりも早くできたため、繰り上げて行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
25年度に予定された「1.proAR核移行と抗癌剤耐性に関与する遺伝子・タンパク質の解析」「2.1で抽出された標的タンパク質のin vitroでの検証」については概ね予定通り進んでいるが、「3.外科手術標本・EUS-FNA下採取した膵癌組織を用いた免疫組織化学染色での臨床病理解析」についてはまだ完了できていない。理由としては一部26年度に遂行予定であったin vivo検証を先に行っているためである。
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今後の研究の推進方策 |
26年度は25年度に遂行できなかった、「3.外科手術標本・EUS-FNA下採取した膵癌組織を用いた免疫組織化学染色での臨床病理解析」を優先的に行う予定である。この膵癌における結果が26年度に計画された膵癌モデルでの検証にかかせないためである。その他、25年度に達成できた結果をもとに研究を引き続き進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度に予定されていた計画の一部が行えなかったため。 25年度に遂行できなかった予定実験の遂行。
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