健常者と比べ肝硬変患者では末梢血中CD27陽性記憶B細胞に加え、CD4+およびCD8+エフェクターメモリーT細胞が低下していた。これらの記憶BおよびT細胞は肝障害の進行に伴って減少し、肝硬変患者の免疫不全状態の一因と考えられた。 また、記憶B細胞に比べナイーブB細胞は外部からの刺激に対する活性化が弱く、アポトーシスしやすい傾向にあった。B細胞レセプターシグナルによって、より強い活性化と生存が可能となり、CD27発現も相対的に高値となった。興味深い事に、今回の条件下で最も強力な刺激下では、他と同程度の活性化マーカー上昇でもアポトーシスする細胞は多くなり、シグナルのバランスが重要であると考えられた。
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