研究概要 |
平成25年度は、超拡大内視鏡endoytoscopyを用いた、コンピュータ自動診断システムのプログラム開発を主に行った。 具体的には、元画像からの処理画像の切り出し、R成分での大津の二値化、各種フィルタリングによる核の抽出、核の種々の因子計測、診断アルゴリズムへの因子計測結果の代入という過程を経て診断を行うシステムを開発した。プログラムの作成は600枚以上の内視鏡画像と対応する病理情報をサンプルとして、サイバネットシステム社の助力のもとに作成した。完成したシステムは実際の内視鏡と診断コンピューターが完全に同期して接続されているシステムであり、内視鏡検査中のリアルタイム補助診断(診断所要時間0.3秒)を可能とするものである。現在、昭和大学横浜市北部病院の倫理委員会承認の下、本システムの診断精度を臨床試用中である。なお、プログラム作成直後に行った、予備的診断能検証においては、腫瘍/非腫瘍の鑑別では感度82%, 特異度93%, 正診率89%、悪性腫瘍の鑑別では感度92%, 特異度81%, 正診率89%であったが、その後プログラムに修正を加えさらなる高精度診断が可能となっている。 平成26年3月より、完成されたプログラムについて、後ろ向きに診断能の評価試験を行っている状況である。この評価試験の研究成果は、平成26年度以降学会・国際雑誌への投稿を通して公開し関連学会からの評価を問う予定である。
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