研究課題
内視鏡検査における大腸ポリープのリアルタイム自動診断システムを構築すべく、研究に取り組んだ。使用した内視鏡はオリンパス社製のプロトタイプ内視鏡endocytoscopy(EC)である。ECは、380倍の超拡大能を搭載し、病変のリアルタイムでの顕微観察を可能とし、取得される核および腺腔の画像情報から、リアルタイム病理予測を可能としうる。われわれは、この高精度内視鏡、ECを用いた自動診断システム(初期型)の構築に成功した。初年度は、核の自動抽出および抽出された核の情報パラメータ(大きさ・形の不整さ・長さ等)を複合的に多変量解析し、リアルタイム病理予測を出力するシステムの開発を行った。プロトタイプのシステムは、倫理委員会の承認のもと、実際に臨床試用し、その診断能について国内外の学会にて報告した後、論文報告を行った。(Mori et al. Gastrointest Endosc.2015)最終年度は、自動診断プログラムの精度向上に取り組んだ。具体的には初年度に作成したモデルの解析内容に、腺腔情報も付加(Texture解析を利用)し、1枚の画像からより多数のパラメータ(200個以上)を取得することに成功した。このパラメータの学習・分類には機械学習を採用することとし、今現在、最適な学習手法の検定を継続して行っている。Preliminaryなデータでは初年度のモデルよりも大幅に診断能が向上したモデルが構築できている。今後、プログラムをさらに改良し、国内外の学会および論文に報告を行う予定である。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (1件)
Gastrointest Endosc
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