研究課題
若手研究(B)
胸やけ症状を訴える胃食道逆流症(GERD)患者は増加し続けているが、特に非びらん性胃食道逆流症(NERD)患者において、その約半数は既存の胃酸分泌抑制剤のみでは症状が治まらず、ここにアンメット・メディカル・ニーズが存在している。従って、この研究の目的は胸やけ症状の分子メカニズムを詳細に解明することにより、新たな治療ターゲットを発見することである。我々は胸やけ症状発現メカニズムの一つとして食道粘膜内のプロスタグランジンE2(PGE2)に着目している。今回、健康な人にNSAIDsを前投与することで、食道粘膜内PGE2を抑制するとともに、胸やけ症状も同時に抑制されることを見いだし、国内のみならず国際学会で発表した。引き続き、胸やけ症状発現メカニズムの詳細な検討を、動物実験も含め遂行している。
2: おおむね順調に進展している
研究課題のさらなる追求のため、海外研究室において動物実験を用いた検討を行っている。また研究成果の一部につき国際雑誌への提出に向けて準備中である。
今後PGE2の受容体に対する阻害薬を用いた研究を加えることで、その阻害薬が胸やけ症状に対する新規治療薬になりうるかどうかの検討を重ねる。また当研究において、さらなる詳細な検討を加えるため、海外の研究室での動物実験も同時に遂行している。
研究代表者が海外(米国)研究室での共同研究のため、年度をまたいで出張中であり、渡航費・滞在費等の使用額が確定していないため。上記海外渡航費・滞在費の一部として使用のほか、所属機関での研究材料の購入費として使用予定である。
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