本研究では、心筋リモデリングでの心臓局所におけるアドレノメデュリン(ADM)の役割を検討した。まず心筋特異的にADMを欠失するマウス(ADM ccKO)を作成したが、通常飼育時、圧負荷心肥大作成時ともに、心重量や心機能に対照群として明らかな差異を認めなかった。一方、線維芽細胞特異的にADMをノックアウトしたマウス (ADM fcKO)も得たが、本マウス心臓の表現型も、対照マウスと比し、心重量や心機能に著明な差はやはり認められなかった。これらのことは上記細胞以外の細胞由来のADMが心代償しうることを示唆するものと思われた。
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