肺癌は本邦の癌死因の1位を占める予後不良の疾患である。EGFR遺伝子は肺癌の代表的な癌遺伝子である。近年の報告で、EGFR遺伝子変異の80-90%を占めるExon19の欠失変異およびL858RがEGFRのチロシンキナーゼ阻害薬に対する薬剤感受性に関わる遺伝子変異であることが明らかになっている。しかし、相対的に頻度の少ないEGFR遺伝子変異については、薬剤感受性などの解析が充分になされていない。我々は相対的に頻度の少ないEGFR遺伝子変異群であるexon20の挿入遺伝子変異について、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に対する薬剤感受性を明らかにした。
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