研究概要 |
In vivoにおいて、ブレオマイシンを用いて間質性肺炎モデルを作成した。間質性肺炎モデルマウスでは、経時的に体重は減少し、BALF内の細胞数も増加した。また、MCP-1やTGF-ベータなどのサイトカインの上昇をreal-time PCRで検証し、肺内に高度の炎症が惹起されていることを確認した。さらに免疫染色を行い肺内の高度線維化を確認した。また、加えて、wnt/β-catenin signalingが過剰に活性化していることをreal time PCRおよび免疫染色で確認した。 In vitroでは、fibroblast cellであるIMR-90, LL97Aを用いて実験を行った。まず、fibroblast cellでは元来、細胞質にwnt 10Aが過剰発現されていることを蛍光免疫染色で確認した。さらに、ブレオマイシン、TGF-βの刺激をそれぞれ行い、wnt/β-catenin signalingが過剰に活性化しcollagenの産生を増加させることを確認した。また、これらはSiRNAで抑制することで、collagenの産生を抑制することを確認した。 臨床検体を用いた検討では、wnt 10Aが強く発現している症例においては、予後が悪いことが判明し、特に特発性肺線維症急性増悪の病態との関連性を示唆した。 現在、上記の結果を踏まえ、その他のデータを添付し、論文化を進めているところである。
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